〈2007年9月16日開設〉
これ迄の小説等、纏めてみたいかと思います。主にミステリー系です。
尚、文責・著作権は、巽にあります。無断転載等はお断り致します(する程のものも無いですが)。
絵師様が描いて下さった絵に関しましても、著作権はそれぞれの絵師様に帰属します。無断転載は禁止です。
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従業員が欲しいな。
従業員ってどこにあるかな?
歌う様にそう呟きながら、少女はその身には少々大きめのバッグを下げて、ショッピングモールを歩く。所々に刳り抜かれた『窓』からよくよく見れば、そのバッグが収納式のドールハウスである事が判る。
細かい所迄よく造り込まれた、カウンターを備えたベーカリーの様だ。
壁のパンが並んだ棚は描き物だが、椅子等の調度は、やはり良い造りのミニチュアだった。
しかし、そのセットの中に、人形は入っていなかった。
少女の呟きが続く。
……欲しいな。
と、少女は一軒の店の前で足を止めた。
店の前面に大きく採られた硝子越しに、中を見詰める。
見ィ付けた。
歌う様な声が小さく赤い唇から漏れた。
視線の先で、清潔な白いエプロンを着けた若い女性が接客をしている。
トレーから手際良くパンを袋に詰め、レジを打ち、笑顔で送り出す。
少女はそれが繰り返される様を、飽く事無く見続けていた。
翌日、その店に若い女性の姿は無く、一切の連絡も無い儘、彼女は消えた。
そしてショッピングモールでは、あの少女が歌う様に呟いていた。
お客さんが欲しいな。
お客さんってどこにあるのかな?
揺れるバッグの中には、白いエプロンの似合う人形が一体だけ、カウンターの奥にあった。
―了―
捻り過ぎない一品。
店の前面に大きく採られた硝子越しに、中を見詰める。
見ィ付けた。
歌う様な声が小さく赤い唇から漏れた。
視線の先で、清潔な白いエプロンを着けた若い女性が接客をしている。
トレーから手際良くパンを袋に詰め、レジを打ち、笑顔で送り出す。
少女はそれが繰り返される様を、飽く事無く見続けていた。
翌日、その店に若い女性の姿は無く、一切の連絡も無い儘、彼女は消えた。
そしてショッピングモールでは、あの少女が歌う様に呟いていた。
お客さんが欲しいな。
お客さんってどこにあるのかな?
揺れるバッグの中には、白いエプロンの似合う人形が一体だけ、カウンターの奥にあった。
―了―
捻り過ぎない一品。
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Re:怖い女の子って
そうか、正体は夜……ごほんごほん。
あ、お客さん、見ィ付けた……
あ、お客さん、見ィ付けた……
Re:そうか・・
そう、寝ながら世界征……もごもご。
夜霧、意外と仕事中毒?(笑)
夜霧、意外と仕事中毒?(笑)
Re:無題
「棚員」って何だ、夜霧(笑)
どこ迄経営拡大する気だろう(^_^;)
夜霧のお言葉は結構ネタに困った時に役に立ってる……かも知れません(笑)
どこ迄経営拡大する気だろう(^_^;)
夜霧のお言葉は結構ネタに困った時に役に立ってる……かも知れません(笑)
Re:ああ。
ピリ辛はお好き?(笑)
>チョット聞くけど、夜霧って女の子?
女の子……の心算。blog petに性別設定は無いから言い張ったもん勝ち(笑)
>チョット聞くけど、夜霧って女の子?
女の子……の心算。blog petに性別設定は無いから言い張ったもん勝ち(笑)
Re:無題
夜霧、めっ!(=^・×・^=)\( ̄へ ̄)☆
私は嬉しいですよ~♪
私は嬉しいですよ~♪