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いいから兎に角一緒に来て!――声を掛けられた私がいつも、どうしたの? とか、何処に? とか尋ねてはぐずぐずしていた所為だろう。よく人からおっとりした性格だと言われる私とは正反対の、五つ下の妹は結局は癇癪を起こしてそう怒鳴っていたものだった。
痛い程に手を引かれて行ってみれば、子供連れの犬が居たり、昨日迄は蕾だった花が咲いていたり……そんなささやかな日常だったのだけれど。それでも、あの子はそんな日常のささやかな喜びを、私に分けようとしてくれていたのだろう。
でも、今私を引く手の先には、暗い闇が蟠っている。
それもきっと、仕方ないのだと、私は黙って付いて行く。
あの日の夕暮れ道、道路を挟んだ向こう側からの大声の呼ばわりにいつもの様におっとり反応した私の目の前で、痺れを切らせて駆け寄ろうとしたあの子が、トラックに撥ねられた。
トラックは無灯火で、然して広い道ではないにも拘らずスピードを出していた。それでも――声を上げて妹を押し留める事も、その身を突き飛ばしてでもトラックの軌道から逃がす事も、どうにも出来なかった自分が、私は嫌いだ。私がもっとしっかりしていたら、あの子を救えたかも知れない……いいえ、きっと救えたのに!
だから……この何処とも知れない闇の中でも、あの子の手が導くのなら、私は付いて行く。あの子と全て、分かち合う為に……。
が――。
「お姉ちゃん! 何してんのよ!? 早くこっち来て!」
「!?」私は混乱して振り返った。
何故なら、その声は私達の背後から掛かったからだ。詰まり、妹が私の手を引くのとは逆の方……どういう事?
振り返った私の眼に、妹の姿。どうしようもない子供でも叱る様に、腰に手を当てて仁王立ちしている。
でも、私は未だ、闇へと向かう手に、ぐいぐいと引かれている。
「ど、どうして……?」その場に留まりながらも途惑う私に、妹はいつもの様に柳眉を逆立てた。
そしてずかずかと近付いて来ると、私の空いている方の手をぎゅっと握った。
「いいから兎に角一緒に来て!」
そして私は痛い程の力で引かれ――その痛みで、目を覚ました。
常夜灯の下で、私は茫然とベッドに身を起こしていた。両腕を、膝の上に投げ出して。
未だ、手を握られていた感触が残っている様な気がする。いや、確かに……。
でも、何か感触が違う……?
私は慌てて枕元のスタンドを点けて見れば、元から引かれていた手には何かの獣の毛が付着していた。うちには動物は居ない。毛布の毛とも全く違っている。何より、こんな生臭い毛を、その儘使う訳もない!
薄気味の悪さに咄嗟に払い落とそうとして、もう一方の手が目に付いた。後から来た妹が握った手。こちらには毛は付いていない。代わりに、蚯蚓腫れの様に赤くなった部分が、手の甲に文字を為していた。
しゃんとしなさいよ! と。
それは、きっと罪悪感から何物とも知れない妖しいモノに誑かされようとしていた私への、妹の最後の叱咤激励。
そう。あの子が私に分けてくれたのは、いつもささやかな喜びだった。死の苦しみや寂しさを私に与えようなんて、する子じゃない。
「ごめんね……。頼りないお姉ちゃんで、ごめんね……」これで最後にするからと思う様、涙を流し、私は妹に詫びた。本当に、手の掛かるお姉ちゃんでごめんね、と。
翌朝には獣の毛も、あの子が残してくれた文字も、丸で元から何も無かったかの様に消えていたけれど、その記憶と、あの子の言葉だけはしっかりと私の中に残っている。
だから、少しずつでも、歩いて行く――しっかりと前を向いて。
―了―
大概、妹の方が、行動がせわしない気がする(^^;)
この大人しい私がせわしないとでも仰る? ほほぉ、この物静かな私がせわしないと……! ああ、妹に生まれたばっかりに……!(←せわしない・笑)
うーん、なんか、今日は怖かったぞー(T_T) ウルウル
ちなみに、こういうとき、すぐ寝ると、また同じ夢見るんだよね^^;;;;;wwww
ちなみに、私は末っ子の妹でございますwwwwwwwwwwwwwwwww
せわしないかなぁーーー。。。。
落ちついていて、上品で、楚楚としていて、可憐で、凛としていて。。。それから。。。
うーん、まー、いいやぁーーー^^;wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
巽さんも妹なんだぁー私と一緒だo(^o^o)(o^o^)o ナカマ ナカマ
ではではー^^/
せわしないかなぁーーー……ノーコメントで(笑)