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「おはよう」鳥籠を覗き込んで、千里は言った。「おはよう、だよ。おはよう」
「ちーちゃん、今日も来たのかい。精が出るねぇ」鳥籠の持ち主であり、当然その中の鳥の飼い主にして、煙草屋の店先の主である老人は笑顔を浮かべた。
「だって、キューちゃん、全然おはようって言ってくれないんだもん」千里は頬を膨らませた。「何でかなぁ? こんにちはとか、他の言葉はお喋りするのに」
その言葉を証明するかの様に――実際には千里の言葉に反応しただけかも知れないが――籠の中の黒い鳥はコンニチハ、とやや甲高い声を上げた。黄色いワンポイントのある、れっきとした九官鳥だ。
「何でかなぁ?」千里は不思議そうに、首を傾げた。
老主人が自分の体内リズムに合わせているのか他店よりも早く開店準備をしている、小学校への通学路に面した煙草屋で、千里はほぼ毎朝、看板ペットのキューちゃんに話し掛けている。
おはよう、と。
だが、おはようと返ってきた事は、未だなかった。千里をちーちゃんと呼ぶ老主人を真似て、彼女の名を呼ぶ事はあったが、何故かおはようとは言わない。だが、帰宅途中の「こんにちは」には、素直に返事が返ってくるのだ。
「何でかなぁ?」首を傾げながら帰って行く千里の小さな背中を見送りながら、老主人はふと寂しげな笑みを浮かべた。
傍らの鳥籠を見詰め、小さく、呟く。
「おはよう……」
くりっと首を傾げ、円らな瞳で九官鳥は主人を見詰める。だが、その嘴が動く事はない。
だが、主人は何もかも解った風で、何やら頷いただけだった。
おはよう――それは目覚めを告げる言葉。
眠りから醒めた事を、今日も会えた事を、お互いに喜び、確認する言葉。
五年前、夜の内に容態を悪くし身罷った妻に、遂に告げられなかった言葉。
そしてそれは、毎朝一番目の「オハヨウ」を彼女に告げてきた九官鳥にとっても……。
「うちのに言わない内に、他人に『おはよう』は言えねぇもんなぁ」餌を与えながら、老主人は九官鳥に語り掛けた。「わしとお前、どっちが先に行くかは解らんが……もし、お前が先に会ったら、宜しくな」
「ヨロシク、ヨロシク」了承した、と言う様に、九官鳥はそう鳴いた。
「ちーちゃん、悪いなぁ。こいつの『オハヨウ』はわしでも聞けんよ」
家族以外との関わりを気にする事もなく、純粋に言葉を抱いた儘、再会を待ち続けられる――老主人には、少し、九官鳥が羨ましかった。
―了―
や、洗脳された訳じゃないですよ?
ぽぽぽぽ~ん(笑)
ところで…だいたい家鳥の寿命は2~3年だよ。
↓お仕事忙しいのね(;^_^A
人が入れ代わる時期だけど、人手不足のままじゃ大変よね~早く新しい方が入ると良いね♪
↓↓寝不足かぁ…(´▽`*;)
千葉のどこら辺か解らないけど、だいたいほとんどの地域は大丈夫だよ。
落ち着いて寝てね~☆彡
調べた( ̄ー ̄)ニヤリ
鳥の寿命は結構開きがあり、まぁ、飼育環境にも寄る所はあるけれど……九官鳥の平均寿命は十五年だそうだよ~(^^;)
インコやオウムも意外と長生きだ!( ̄◇ ̄;)
有難う~。落ち着いて寝る~zzz
挨拶は……まぁ、取っ掛かりにはなるだろうけどねぇ(^^;)
友達増えるかどうかは、その後だねぇ。