[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
春眠暁を覚えず――それにしてもよく寝るものだと、僕は縁側の猫を見遣った。
確かに未だ少し冷やりとした空気の中、時折吹き込む春の風は柔らかな布団の様に僕を眠りに誘うけれど……。
生きてんのか?――殆ど動く事もなく眠り続けている猫に、僕はそっとにじり寄った。
暖かな日差しを浴びてふかふかの、真っ白な被毛に覆われた腹が、規則正しく上下している。ゆっくりと、ふっくらと。
薄いピンクの鼻。少しだけ灰色を帯びた毛が、丁度人間なら眉毛の辺りに、ぽつぽつと点を描いている。ちょっと、お公家さんの眉みたいだ。それ以外は真っ白。陽を浴びて、尚輝きを増した、白。
僕はほっと息をつき、邪魔しないように少し距離を取ると、釣られる様に縁側にのびのびと身体を横たえた。偶にはこんな時間もいい、と。
休日を利用した、最近少し足腰が弱りつつあると言う祖父母の様子見を兼ねての帰郷。
幼い頃色んな事を教えてくれた祖父母は、僕がそれらを学習して大きくなった分、年老いていた。確かに足取りも嘗てに比べて弱々しく見える。だが、動作は遅くなってはいても、その足は未だしっかりと地を踏み締めている――夫婦二人、寄り添う様に。
少し、生きるペースがゆっくりになっただけだと、祖父は笑っていた。
丸でそのゆったりした時間が、僕にも作用しているかの様だった。
そして横で眠り続ける、白い猫にも。
ところで、こいつはどこの猫なんだろう?――僕が知る限り、祖父母は猫を飼ってはいなかった。飼い始めたなら、僕に言わない理由もないだろう。寧ろ、自慢げに紹介してくれる筈だ。
まぁ、此処は縁側。どこか近所の猫が、暖かな日溜まりに惹かれて上がり込んだのかも知れない。
こんなにいい天気なんだ。どこの猫だろうと、けちけちする事もない。縁側に猫――いいじゃないか、平和な光景だ。
そんな事を取り止めもなく考えながら、いつしか僕は本格的に、眠りに就いていた。
夕方の、少し冷やりとした空気に目を覚ました。どれだけ寝てしまったのだろう。猫の事を言えたものじゃないな、と横を見遣ると、そこにはもう猫の姿は無かった。逸早く、陽の傾きを察して移動したか、何処かへと帰ったか。
と、僕は自分の腹にタオルケットが掛けられているのに気付いた。きっと、通り掛かった祖母が、冷えないようにと掛けてくれた物だろう。
タオルケットを返しがてら、礼を言いに行くと、祖母不意に思い出し笑いを浮かべた。
丸で猫みたいに丸くなって、気持ちよさそうに寝ていたね、と。
少し恥ずかしくなった僕は、誤魔化す様に先の白猫の話をした。どうやら猫は、祖母が通り掛かった時にはもう居なかったらしい。少し残念そうにしている祖母に、僕は言った。
「あの場所が気持ちいいの知ってるんだから、また来るんじゃないかな。あのお公家さん眉の白猫」
え、と祖母は目を丸くした。
そして言った――あの場所は、僕が生まれるよりもずっと前に飼っていた、お公家さんみたいな眉をした白い猫が、よく日向ぼっこをしては眠っていた場所だった、と。
単によく似た猫だったのだろうか?
それとも……。
春の日差しに誘われて、何十年か振りにお気に入りの場所に現れたのだろうか……?
ゆったりとした、穏やかな時間を懐かしんで。
―了―
眠い……(--)zzz
眉毛の辺りに色の変わった毛が生えてる猫さんとか♪
大抵、名前は「マロ」(笑)
わたしの友達に、アイブローのしすぎで、眉尻が禿げて、化粧とると公家眉になってる人がいるwww
で、反対側にいた友達の眉を見ると、この友達も公家眉wwwww
周りを見渡すと、なんと!みんな、公家眉wwwwwwwww
笑いながら、顔を洗おうと、鏡みたら、わたしも公家眉だったwwwwwwwwwwwwww
アイブロー。。。恐るべし( ̄□ ̄;)ガビィーンw