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「ワインの一杯位で酔いやしないさ」そう言って車のキーを掴んだ彼を、私は止めなかった。
アルコールに強いのが自慢で、飲み会に参加しても周囲の皆が酔い潰れる寸前になっていても平気で飲み続けている――そんな人だった。
確かに、顔の赤みはいつも直ぐに退いていたし、呂律にも怪しい所はなかった。
思考も至極まともだった――少なくとも、本人はそう思っていた。
でも……。
その晩、彼は電柱に衝突した。
彼の体内からはアルコールが検出され、何処で摂取したかが調べられた。
不幸中の幸いは、単独事故だった事だろうか。追求には、それ程厳しさが感じられなかった。
お馬鹿な酔っ払いが自らの体質を過信しての飲酒運転。
自業自得だ――そんな空気が友人達の間にも流れていた。これが第三者に被害を与えでもしていたら、それどころでは済まなかっただろうが。
それでも、彼が私の家で飲んだ事は、遂に知れてしまった。
そして私達の関係も……。
「美和子ぉ、高山君と付き合ってるなんて、知らなかったわよ。本当、水臭いんだから」
「ね、式はいつにするの?」
そんなからかい半分の友人達の声に、私は花籠を抱えたのとは逆の手で、しっ、と口の前に指を立てた。
「お見舞いに来て騒いじゃ駄目でしょ? 病院なんだから」
「はいはい。で? いつから付き合ってたの?」
声は抑えつつも、追及の手は止まない。念の為と留め置かれた病室でバツの悪そうな顔をした、彼に対しても。
さて、これで、のらりくらりと言い逃れ出来なくなったわね――私は一人、抱えた花の陰で北叟笑んでいた――思惑通り、と。
顔の赤みが退いたからと言って、体内のアルコールが完全に分解された訳じゃあない。
呂律が怪しくないからと言って、脳がその成分に少しも侵されていないじゃあない。
飲んだら乗るな――そんな当たり前の事さえ判断出来なくなっている時点で。自分は大丈夫、そんな風に気が大きくなっている時点で。
既に立派な酔っ払いなのだ。
大体――なかなか二人の関係を公にする事に同意してくれない彼に、いっそ我が家からの帰宅途中に事故でも起こせば……と企みながらも、命の危険を案じてアクセルを踏み込めないようにとちゃちな細工をした車の異変に気付かなかった貴方、実は自慢する程、アルコールに強くないでしょ?
―了―
流石に正月から、人死には出したくないやね(^^;)
それでもまだ「大丈夫だ!問題ない!」とかいう、人がいるんだろうなぁー^^;www
まー、死にはしなかったかわりに、人生の墓場に行くことになったのね^^;;;;;;w
。。。ハッピーエンドだぁーーー(T_T) ウルウルwww
ではではー^^/
nukunukuさん、巧い^^
本当、気が大きくなるのと判断力が鈍るんでしょうねぇ、飲酒(酒気帯び)運転……(--;)
大丈夫じゃなーーーい!
なんだか気ぜわしくて来られなくてごめんね〜w
煮え切らない男ってムカつくよねー
でもこの方法でばらしても長続きしないんじゃ…って
おもうあたしw
あはは、結局煮え切らない男に業を煮やしたりして(笑)
死なない程度……後遺障害が狙い目?(←おい!)