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天井が近い。
そしてその分、床が遠い。
二段ベッドの上段、そこに乗り降りする為の梯子は長さは然程ないものの、細くて華奢で、そして何より他は柵で囲われていてそこからしか上がって来られないという事実が、子供心には自分のささやかなテリトリーへのたった一本の細道の様に感じられ、そこを上る度に何やらわくわくとしたものだった。
だけど、ある年の夏以降、僕はそこで寝るのを止めてしまった。
丁度、下に寝ていた兄は中学に上がったという事もあり、遂に自分だけの部屋を貰い、結果的に僕にはこの部屋が丸ごと、残されたのだった。小学校四年の僕には、念願の個室だった。
兄の荷物が新しい部屋に移され、少し広く感じる様になった部屋で、それでも暫くはいつもの習慣もあって、僕は上の段で寝ていた。
そこから柵の隙間越しに見下ろすのは全て自分の部屋。自分の領土。思わず、僕の顔はにやつくのだった。
だが、そこからは見えない場所が、直ぐ足元にあった。
マットレスだけになった、下の段。そこからはもう兄の寝息は聞こえてこないし、夜中にこっそりやってる携帯ゲームの音も漏れては来ない。
そう考えると、少し寂しくもあり……少し、怖かった。
もしも、夜、誰かの寝息が聞こえてきたらどうしよう?――杞憂だ。兄はこの部屋に忘れた物を取りに来る以外、来はしないし、他の家族が此処で寝る訳もない。でも、だからこそ、もしも聞こえてきたらそれは一体何者の寝息だろう?
馬鹿な。僕はぶるりと頭を振った。きっとテレビで怪談番組なんか見た所為だ、と。
けれど、自分の部屋の中にありながら自分の目の届かない場所は、やはり少しだけ、僕を不安にさせ続けた。
「お前、本当は寂しいんじゃないのか?」部屋を替わって以来僕が妙に大人しいと、兄はからかう様に言った。
そんな事はない、と僕は言い返した。
「兄ちゃんと喧嘩しなくていいから、落ち着いただけだよ」
「喧嘩って……あれは構ってやってるだけだよ。お前が何かとちょっかい掛けてくるから。タオル丸めて投げてきたり」
「ちょっかい掛けてたのは兄ちゃんの方だろう? 夜中にベッドを下から叩いたり! だから止めろって、上からタオル投げ込んだんじゃないか!」
「は? そんな事してねぇよ」兄は本気で、目を丸くしていた。元来、演技とかいった器用な事は全く出来ない兄だった。
「じゃあ誰が叩いたって言うんだよ?」それでも、それを否定したくて僕は言い募った。「他に誰も居なかったんだぞ?」
しかし、下の段からベッドの天井――と兄は呼んでいた――を叩こうとすれば少なくとも上体を起こすか、何か長い棒が必要だろう。眠いのにそんな事して迄お前にちょっかい出すかよ、と兄には一蹴されてしまった。
けど、それなら、あれは一体……?
尤も、兄はずっとそこで寝ていた訳だが、特に何も感じなかったと言う。
それ以来、尚更ベッドの下の段には、普段は居ない何かが時折訪れるのではないかと思われてならず――僕は寝床を下に移した。
何かが来るのなら、下の段は余計に怖いのではないかって?
足元、いや、背中の下に見えない大きな空間がある方が、僕には余程、怖い。
然も、兄は居ない。
もしこの状態でまた誰かが下から叩いたら――そう思ったのだ。
尤も、下で寝るようになった今は今で、ベッドの天井に阻まれて見えなくなった元僕のささやかなテリトリー、上の段が少し、怖い。
天井が近くて、誰も立って歩けない筈のそこから、時々、足音がするから。
―了―
只のびびりかも知れん(笑)
上に寝たら、下から突かれ、下に寝たら、上歩かれるって。。。どうしろというのか^^;wwww
うーん、こういうときは
1.監視カメラ付けて24時間録画で徹底リサーチ^^v
2.下に寝て、思いっきり、蹴り上げる!目には目を作戦www
3.うえから、逆さまに覗いてやる!上段勝利の法則!
4.遺憾の意を述べる!
5.ベットを撤去!問答無用の力技!
6.屋根の上で寝る!天空作戦!
7.寝る!我、関せずの完璧スルー!
こんなところかな?^^v
しかし、昼夜逆転してること見ると。。。
ヒキコモリに違いないwwww
あ!8.「働け!」と、状況、ぶち壊し作戦だぁー w(°0°)w ホッホー
ではではー^^/
PS.ベットで寝てるんですけど。。。><;怖いジョーw
身近ながらも見えない所って、妙に想像力が働きません?(^^;)
何だ、猫か。
どすっ!
何だ、猫か。
すぅすぅ
何だ、猫か。
「いい加減気付けよっ!」
…………(笑)
夜に電気消した部屋の向こうの隅っこで目だけ光らせてるのもきっと黒猫♪
や、声はこっちの方からするんだけど……(笑)
誰も居ない筈の上で足音……。
大丈夫。それはきっと、猫です。猫の……霊?(笑)