〈2007年9月16日開設〉
これ迄の小説等、纏めてみたいかと思います。主にミステリー系です。
尚、文責・著作権は、巽にあります。無断転載等はお断り致します(する程のものも無いですが)。
絵師様が描いて下さった絵に関しましても、著作権はそれぞれの絵師様に帰属します。無断転載は禁止です。
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朝、痛む頭を抱えつつも、一緒に行こうと折角迎えに来たのに、伸ちゃんは出て来ず、伸ちゃんのママが蒼い顔で出て来て言った。今日は休むと言っている、と。
寒かったり暖かかったり、そんな天気が続く時期だから、風邪でもひいたのかと、僕は心配したんだけれど、どうやらそうじゃないらしい。
「勇ちゃん、ごめんね。あの子ったら、夢を見たから行かない……って」
「はぁ?」僕は素っ頓狂な声を上げてしまう。「夢を見たから、学校休むって……。一体どんな夢を見たんだろう?」
朝になっても布団という安全地帯から出られない程の恐ろしい悪夢か? 学校での日常に煩わされ、掻き消されたくない程の幸せな夢だったのか?
何にしても、伸ちゃんのママはそれを休む理由として、認めたのか? うちのママなら馬鹿言ってるんじゃないわよ! と一喝されてる所だ。
それがね――と、伸ちゃんのママは言った。
「夢の中で、昨日の夕方に交通事故で亡くなった友達が朝、いつもの様に迎えに来た。もし今朝、本当に迎えに来たら……って、震えてたわ。いつもと同じ様でも、行く先が違うから一緒に行けないって。事故の知らせを聞いてそんな夢を見たんだと思っていたけれど……本当に勇ちゃんはこうして迎えに来た。だから、ごめんね、勇ちゃん。一人で行って頂戴ね」
伸ちゃんのママの泣き顔に、僕はこくんと一つ頷いて、一人、歩き出した。
ああ、頭が痛い、肩が痛い、足も、何処もかしこも痛い……。
独り旅立つ、胸が痛い。
誰か、一緒に行かないかい……?
―了―
行きません(^^;)
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Re:いやん
我慢我慢~☆
Re:ひゃ~!
確かに大人より難しいかも?
や、幽霊の知り合いは居ませんが(笑)
や、幽霊の知り合いは居ませんが(笑)
Re:学校って…なんだ
何かお悩みデスカ? 夜霧サン。
Re:やだ〜
ある意味何者(笑)
この場合、勇ちゃんの死んだという自覚が薄かった分、普通の人の様に現れたかと。
この場合、勇ちゃんの死んだという自覚が薄かった分、普通の人の様に現れたかと。