〈2007年9月16日開設〉
これ迄の小説等、纏めてみたいかと思います。主にミステリー系です。
尚、文責・著作権は、巽にあります。無断転載等はお断り致します(する程のものも無いですが)。
絵師様が描いて下さった絵に関しましても、著作権はそれぞれの絵師様に帰属します。無断転載は禁止です。
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「何処に行ってたの?」やや非難を帯びたその言葉を余所に、舞香はさっさと自分の部屋へと上がってしまった。
日が暮れる時分迄帰宅しなかった娘にお小言をと気負っていた母親は、険しい表情を作ってその後を追うが、その鼻先でドアを閉められて言葉を失くした。
「今日は学校はどうだった?」三人が卓に着いた夕食の席、父親は勤めて娘に声を掛けるようにした。こうして共に居る時間は少ないのだから、と。
舞香からの答えはない。黙々と、料理を口に運ぶだけだ。
仕事仕事で放って置いたツケなのかと、父親は深い溜息をついた。
「うち、おかしな事ばかりあるのよね」部屋に戻って、舞香は友人の皐月に電話した。「夕方、伯父……じゃない、お義父さんもお義母さんも未だ帰ってない筈なのに、人の気配がしたり、夕食の時にも声が聞こえたり――ううん、はっきりした声じゃないから、誰の声とか、何言ってるかとかは解らないんだけど――部屋に居る時だけよ。何も感じないのって。まぁ、部屋は両親が居た頃から、誰も入らないでって張り紙してあるんだけど……その所為かな?」
両親が事故で亡くなってからと言うもの、おかしな事ばかりよ、と苦笑する舞香に、突っ込んでいいのか迷う皐月だった。
あんた、鈍いんじゃないの?――と。
―了―
眠いので短めに(--;)
幽霊屋敷の住人が、鈍い人ばかりだったら……幽霊、困る!?(^^;)
日が暮れる時分迄帰宅しなかった娘にお小言をと気負っていた母親は、険しい表情を作ってその後を追うが、その鼻先でドアを閉められて言葉を失くした。
「今日は学校はどうだった?」三人が卓に着いた夕食の席、父親は勤めて娘に声を掛けるようにした。こうして共に居る時間は少ないのだから、と。
舞香からの答えはない。黙々と、料理を口に運ぶだけだ。
仕事仕事で放って置いたツケなのかと、父親は深い溜息をついた。
「うち、おかしな事ばかりあるのよね」部屋に戻って、舞香は友人の皐月に電話した。「夕方、伯父……じゃない、お義父さんもお義母さんも未だ帰ってない筈なのに、人の気配がしたり、夕食の時にも声が聞こえたり――ううん、はっきりした声じゃないから、誰の声とか、何言ってるかとかは解らないんだけど――部屋に居る時だけよ。何も感じないのって。まぁ、部屋は両親が居た頃から、誰も入らないでって張り紙してあるんだけど……その所為かな?」
両親が事故で亡くなってからと言うもの、おかしな事ばかりよ、と苦笑する舞香に、突っ込んでいいのか迷う皐月だった。
あんた、鈍いんじゃないの?――と。
―了―
眠いので短めに(--;)
幽霊屋敷の住人が、鈍い人ばかりだったら……幽霊、困る!?(^^;)
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