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〈2007年9月16日開設〉 これ迄の小説等、纏めてみたいかと思います。主にミステリー系です。 尚、文責・著作権は、巽にあります。無断転載等はお断り致します(する程のものも無いですが)。 絵師様が描いて下さった絵に関しましても、著作権はそれぞれの絵師様に帰属します。無断転載は禁止です。
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 扉を開けて、少女は一瞬、目を丸くした。
 現実ではあり得ない色彩、光に満たされた世界に、無数の鍵が浮かんでいる。
 常に数十本もの鍵を腰のベルトに下げ、数多の鍵を管理してきた少女でさえ、圧倒される程に。
「ま……偶にこんな事もあるのよね。前にも何度もあったし」独りごちて、少女は手近な鍵に手を伸ばした。

 対となるべき錠を失い、必要とされなくなった鍵――それらが彼女の元には、集まる。
 流石に、これ程大量の鍵が一時に集まる事は、そうそう、なかったが。
 手に取った鍵を、少女は次々と、鍵束に繋いで行く。時折、じっと見詰め、静かに目を伏せながら。それでも淡々と、作業を続けて行く。
「そう……何度もあった事……。この星の上では」
 でも、と少女は手を止めた。その手には一本の鍵――彼女はそれを、別の鍵束に繋いだ。
「こういう事も、あるのよね」
 その鍵も、対となるべき錠を失っている事を、彼女は感じ取っていた。
 それでも……。
「必要と感じている、人が居る……」
 この鍵の属していた場所へ、それが象徴する自らの居場所――只の土地や住所ではなく、自らの存在を支えてくれていた場所へ、帰りたいと……。
 見回せば、そこ此処に、同様の鍵の存在が感じられる。

「必要とされている鍵はその者の手へ――か」少女は肩を竦めた。青いリボンで飾られた栗色の髪が揺れる。
 忙しくなりそうじゃないの、と少女は口の端に笑みを浮かべる。
 それも、この星の上では何度も繰り返されてきた事。
 だから、何度でも届けてあげる――口の中で小さく呟いて、少女は新たな鍵を手にした。

                      ―了―


 うーむ、やっぱり何か書き難いぞ(--;)

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こんばんは
久しぶりに創作を読んだw

いや、良いよこれ。
ただ時期外れというか、後から読むと「なんだこれ?」ってなるかも知れんけど。(笑)
afool 2011/03/23(Wed)23:14:17 編集
Re:こんばんは
有難う(^^)
確かに、自分でも腫れ物に触る様な書き方と言うか、ぼかしてるなぁと思う(^^;)
巽(たつみ)【2011/03/24 22:23】
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